これは1例ですが、人ごととは思えない状況です。
メリット・デメリット・リスクを十分検討されて治療をして下さい。
過去にオスラー病患者が「外鼻孔塞栓手術」を受けました。
度重なる大量の出血と輸血の繰り返しによる心臓負担や血液結果等の色々なリスクを考えての最終決断でした。
術後は血液検査の結果も以前より良くなり、鼻血も全くない訳では無いのですが以前の様な大量出血はほぼ無くなりました。しかし、術後の姿に私たち家族はショックを受ける事になりました。
鼻の機能が全て無くなってしまったことによるQOL(生活の質)の低下は激しく主なものは、①口腔内や喉の乾燥(マスクや加湿器使用していても) ②舌の乾燥を防ぐ薬剤を使用しています)は日常的で熟睡が出来ない ③食事も口呼吸の為に食べるという事が億劫で不便 ④味覚の消失や変化による食欲減退 ⑤外見の変化(鼻の手術跡) ⑥鼻声で喋りにくい ⑦会話する相手も聞取りにくい ⑧口呼吸の為に電話で話す事も長時間は無理 ⑨人に会ったり会話すことが少なくなり、以前の様な明るく笑顔で前向きだった患者の姿は無くなりました。
これらの症状により鬱状態、情緒不安定になり現在は心療内科を受診を勧められ精神安定剤や睡眠導入剤等の服用を継続しています。しかし、本人は高齢で薬によるふらつきによる転倒リスクや、痴呆などの心配もあり絶えず寄り添っている家族として見ているのが辛く、精神的に追い詰められている姿にはいたたまれない気持ちです。
術前の医師の説明では、生命最優先を考えてくれての治療(手術)の提案だったと思います。
私たち家族もそれを理解し納得したのですが、「医師の論文やガイドライン」による外鼻孔塞栓手術の患者のほとんどは満足しているという言葉を信じ治療を受けましたが、術後の状況を甘く見過ぎていた部分があるのではと・・・本人・家族は苦慮しています。
いくら大量出血が無くなっても、いくら血液検査の結果が良くなっても、現在のように精神的に病んでしまいQOLの低下が著し過ぎては、この治療をして良かったと感じることもありませんし、命があっても本人がこの状態を望まない状況になってしまっていては、外鼻孔塞栓手術をした事は意味があったのだろうかと悩んでいる日々です。
現在、再度塞栓した所を再開通することも検討しています。
私も同じオスラー病患者で、鼻血の辛さや大変さに日々悩まされています。
しかし、術後の姿を見る限り自分には耐えられないだろうと確信し、どのような事があっても私は手術を受けないと決断しました。
この情報を提供したのは、このような状況になってしまう事もあると言うことを共有して欲しいと言う思いで投稿することにしました。
オスラー病患者会(会員) 家族より