〜オスラー病とわかるまで〜
7年前、唇裏に血管腫のようなものがあるからと歯医者のほうから言われ、紹介状を持って大学病院の口腔外科へ行きました。初診時は、血管腫であれば本来、全身麻酔で手術になるけどこれは違うとの診断で、コブ状になっていた血管を縛って様子を見るように言われて帰りましたが、縛った箇所が2〜3日で爆発し再び病院へ行き、爆発してしまった箇所の止血が難航したようで、医師2人がかりでの止血となりました。コブ状の物を病理検査にかけさせてくれと医師から話があり、後日、血管腫であったと伝えられました。
5年前は鼻出血の回数・量が増えてきていたので耳鼻咽喉科にて初めて焼灼してもらいましたが、再び出血するまでに1週間もかかりませんでした。翌週また焼灼、そのまた2週間後に焼灼…結果、鼻出血が止まることはなく、焼灼した箇所はずっと瘡蓋が出来ては剥がれを繰り返し続け、今もこの焼灼した箇所は爆弾となり、いつ爆発してもおかしくない状態です。そして4年前、歯石取りと歯周病の治療の為、2ヶ月間毎週歯医者へ通い、治療終了した翌週の朝、突然腰部の激痛を訴え始め、全く動くことも出来ず、呼吸の乱れ、熱の上がりも激しかったので救急車を呼びました。検査の結果、MRSA敗血症、化膿性脊椎炎でした。
数日は予断を許さない状態が続きましたが、抗生剤が効き始めここから2ヶ月間入院し、サチュレーションが常に80台の異常値を示し続け、息切れもし、鼻出血も量を増していました。
父方の家系は代々、血管腫をもっていると聞かされており、祖母、父も鼻出血と口腔内の出血に苦しんできていました。父も私と並行して鼻出血を繰り返す中、大学病院のほうから移植するしかないだろうと言われ、紹介状が出された先がHHT JAPANのメンバーの先生でした。そして初めてそこで血管腫ではなくオスラー病だということがわかりました。
後日、私もその医師のもとを訪ね、オスラー病との診断がくだり、スクリーニング検査を受けた方が良いと説明があり、大学病院でスクリーニング検査を受けた結果、左肺動静脈瘻がみつかり手術を受けることが出来ました。現在はサチュレーションも正常値になり、息切れもなくなりました。4年前の入院もオスラーからくるものであったと、ここで初めてわかりました。(MRSAの菌は通常、健康体の人から出る率は低い為、当時の主治医も何故MRSAが出たのか疑問だったようです。)